2004-01-01から1年間の記事一覧

一つ目と鍛冶

「不思議なことに、西洋でも冶金神は独眼や独脚で表象される例が多かった。例えば北欧神話によると、万物の父オーディンは『片目の神』という添え名を持つ鍛冶神でもあったし、アイルランドの伝説では、天の鍛冶師月の男神(ルノ)もまた片足が不自由で、豪勇…

一つ眼、隻眼、一つ目、片目。

どの用語を使えばいいのか分かりませんが、エッダを買った理由の一つがこれだったりします。 さて、民間説話(神話やアネクドート含む)研究では、物語の中の「部品」「要素」を徹底的に分類した、スティス・トムソン(トンプソン? Stith Thompson)の「モチー…

Igpupiara

私の事典のイプピアラの項目にはHipupiaraという綴りとともにIgpupiaraというつづりがあるのですが、どこから来たのか思い出しました。今秋翻訳出版予定の(ってことは、あと少しで出るんじゃん!)キャロル・ローズCarol Roseさんのモンスター百科事典"Giants…

point激減

630ptぐらいから397ptへ。 アクセス数は、先週水曜だけのインフレだったので一週間たってリセットされたということでしょうな。雑談。

イプピアーラの詳細あいかわらず不明

前にも書いたブラジル民俗事典の該当ページ部分をコピーしてみて、ポルトガル語をAltavistaの翻訳サービスを使って英訳するなどして解読しようとしたのですが……無理です。 水の流れにすむ存在で、「海の人間」らしい。インディオの伝承のなかでは最も古い部…

「エッダ」購入

ものすごく普通の日記です。 今日、『エッダ 古代北欧歌謡集』を買いました。たまに北欧神話について偉そうに言ってはみるものの、エッダ本文については図書館頼りだったので、書店で数ヶ月前に見つけたのを機に買ってみました。 ちなみに、もちろん北欧神話…

岩波文庫の復刊

10月分にはミシュレ『魔女』(上下)。 >ルネサンス期,キリスト教の苛烈を極めた異端糺問によりおびただしい数の「魔女」が焚殺された.「魔女」とは一体なんであったのか.ミシュレ(一七九八―一八七四)が,中世初期から十七,八世紀まで,歴史の流れを追…

イプピアーラの詳細不明

前回のクルピラについては、水木しげるの妖怪事典やブラジルの民俗誌(もちろん日本語訳)にもたくさん乗っている超有名な存在だったわけですが、今回のイプピアラは意外と情報が少ない。図書館にまで行ってブラジル民俗事典というものを見てみたんですが、確…

blogポイント倍増

どうせ数日でランク外になるんでしょうけどwというわけで、これまでは確実に「NHK」でポイントを稼いでいたのが、イプピアーラのおかげでメインである「幻想動物」でポイントを稼ぎ、めでたくランクイン、という結果に相成りました。

イプピアーラとは?!?!?!?

メモ的に書いていたのをまとめ魚のような人間のような 陸に上がると2本で歩く@タバチンガ怪力で人間を水に引きずり込む。 見た人の話では 水のきれいな入り江にひそむ。水かきのついたような足跡 姿は勿論行動パターンもまったくの謎である 入り組んだ入り…

藤岡弘、探検隊が遭遇したアマゾンの怪物とは!!!??

予告編によれば、半魚人イプピアーラらしいです。 というか、うちの事典にも載せてるし。人魚だけど。ちなみに参照文献は『妖怪・魔神・精霊の世界』です。 ↑2ちゃんねる藤岡探検隊スレを確認したところ、私よりも先に事典をリンクしていた人がいました。はや…

日本の幻獣展にいってきた

明日が最終日ですから、ギリギリ。 古代オリエント博物館よりは、人の入りがずっと多かったですね。そりゃま、土曜日だし、夏休み最後だし、人は多いわけです。 それで、以前も書いたんですけど、英題とおぼしきUMA in JAPANのUMAは、よく知られていることで…

日本の幻獣展にいってきた

明日が最終日ですから、ギリギリ。 古代オリエント博物館よりは、人の入りがずっと多かったですね。そりゃま、土曜日だし、夏休み最後だし、人は多いわけです。 それで、以前も書いたんですけど、英題とおぼしきUMA in JAPANのUMAは、よく知られていることで…

もののけ@「ものと人間の文化史」

モノにこだわりつづけることで有名な法政大学出版局の「ものと人間の文化史」、その最新刊はスバリ「もの」というか「もののけ」だそうです。上下二巻。 新刊案内 「ものぐさ」「もの好き」「もの悲しい」など、名づけえぬ対象を指す万能のゼロ記号〈もの〉…

古代ペルシアへの道

伊藤義教『古代ペルシア』というのを図書館で借りて読んでみると、次のような下りがありました。 「参考文献」 ところで、その中世ペルシア語のことであるが、(中略)全訳と名のつくものはあっても、完訳とみとめられるものは絶無に近い。したがって、翻訳書…

2ちゃんねるが宗教学の本に

ちょっと用事があって岩波書店の『神々のいる風景 いくつもの日本VII』という本を流し読みしたんですが、なぜか巻末の「アクセスガイド」の中の「ウェブサイトのなかの神々」の、「▼現代の宗教情報」に2ちゃんねるの心と宗教板が紹介されていました。他のペ…

比較神話学シンポジウム

検索してたら、◆ 国際比較神話学シンポジウムの開催のお知らせというのを見つけた。 ざっと講演タイトルを眺めてみると、ものすごい興味深いものばかり。アダマストールとかカレウチェとか個々の精霊についての発表もあるようだし、その他の内容についても聞…

千夜一夜物語って

幻想動物の事典では、この事典の説明と凡例。に できるだけ「信仰されていた」「実在が信じられていた」ものに限ることにしました。 と書いていて、それを半ば小説・ゲーム系を排斥するための口実として利用しているのですが、「千夜一夜物語」のような「民…

ま た ア マ ゾ ン か

※これとは関係ありません驚くべき情報が隊長の元へ!!アマゾン河口付近で猛威をふるっている吸血コウモリ。血コウモリは、人が寝静まる頃になると村に飛来し家畜や人々を襲う。さらに恐ろしいのは、噛み付かれ出血した際にコウモリの唾液から感染する狂犬病…

「解説未掲載」の数

「幻想動物の事典」に「解説未掲載」が多いというのは誰でも一度見れば分かることですが、このたび、恐れながらも作者本人が「未掲載」数を数えてみることにしました。結果 未掲載 約2900(35%) 総項目数 約8400 未掲載のうち、当面掲載する予定の…

ゾロアスター教の悪魔ダエーワについて書いてみた。

事典の項目にあるのを少し改良。 Avesta -- Zoroastrian Archivesにあるアヴェスター、ブンダヒシュンなどの英訳も参考にしてみた。ただ、これらは"Sacred books of the east"という東洋の聖典の一世紀以上前の翻訳叢書なので、複雑な部分についてはあまり役…

ユダヤ人の世界観

ユダヤ教の民間伝承や神秘主義では、天が7つの層に分かれていることはよく知られています。同様に、大地も7つの層に分かれているらしいです。それぞれの大地は深淵、トフ、ボフ、海、水の5つの層によって隔てられています。 ユダヤ教の民間伝承や神秘主義…

ランキングから外れていた

「くらし」ランキングから落ちてました。 とはいっても、ランキングから来た人、延べ22人だけだったので大したことではないですけど。

最近の「幻想動物の事典」の傾向について、一言二言

「最近」といっても、ここでは5月終わりごろからのことですが。 特に6月1日に追加した「アンラ・マンユ」以降。6月5日の「ドラコス」、6月8日の「ジズ」、6月20日の「ガルダ」、そしてこのブログでも大々的に話題にしてきた6月25日追加の「ユニコーン」、最…

『ポポル・ヴフ』とシバルバー

事典の中のマヤ・キチェー族の神話『ポポル・ヴフ』の諸邪悪存在などの項目を訂正したのですが、そのうち「フン・カメー」のところに長々と彼らの神話の粗筋を載せました。どうせなのでここにも転載します。 (相変わらず下手な文章ですみません) キチェーの神…

『空想動物・神々の世界展』@古代オリエント博物館に行ってきました

池袋からサンシャインシティへの通路のいたるところにポスターが貼られていたのにも関わらず、文化会館7階奥にある古代オリエント博物館は下界の喧騒をまったく関せず、といった趣で、静かな鑑賞環境を提供してくれました。 ……つまり私以外誰も見ていなかっ…

イランの幻獣&妖怪ホームページの争い

幻獣博覧会でも紹介した古代オリエント博物館の夏休みモンスター展が、今日の朝日新聞夕刊で紹介されていました。紀元前800年ごろのイランから出土した、頭が人間で山羊の角が2本生え、胴体は鳥で脚が人間という、名前はおろか、その物語や性質さえ全く知ら…

民話集がたくさん復刊されている

ふと、久しぶりに書店に寄ってみたら、目的の本以外に、岩波文庫の棚にかなり多くの数の「今月の復刊」がありました。しかも民話集がかなり多いときています。完全にストライクゾーンですが、とりあえずは持っていないものを2冊だけ買いました……。 この手の…

Amazonは腹を切って死ぬべきである

何 ア度 マ目 ゾだ ン誠に申し訳ございませんがご注文いただいた以下の商品がまだ確保できて おりません。 ***** Item delayed 4-6 weeks. ****** Item delayed 4-6 weeks.今回の発送の遅れにより、ご迷惑をおかけしたことを深くお詫びいたします…