2007-10-01から1ヶ月間の記事一覧

剣との関係

竜生九子を調べているうちに、たとえばそのうちの一種である睚眦が剣の装飾に使われていることがちょっと気になった。 「竜やドラゴンと剣の関係」である。だいたいファンタジーは「竜と剣と魔法の世界」と言われるし(普通「竜」は入らないけどw)、「竜と剣…

これはひどい

よくわかる「世界のドラゴン」事典―サラマンダー、応龍から、ナーガ、八岐大蛇まで (廣済堂文庫)作者: 「世界のドラゴン」を追究する会,ブレインナビ,ウェッジホールディングス=出版社/メーカー: 廣済堂出版発売日: 2007/10/01メディア: 文庫購入: 9人 クリ…

竜生九子の論文

北京語で書かれた論文をゲット! 中国語を習ったことがないから簡体字がそもそも読めないぜ! でも何となく理解できるんだな。漢文引用が多いからだろうか。4ページしかないようだし。 竜生九子は明代に突然現れる 文筆家による創作・捏造じゃね? 発祥伝説…

……続き

つまり、myrmecoleonさんは伝承の認識論という話題だと思っているのだけど、私が言いたかったのはメタ伝承論的視点……伝承論が使う認識論的枠組みから議論をしている、ということです。先のエントリは自分でもこの2つがごっちゃになってた。 つーか[概念]カテ…

竜生九子???

タイトルどおり。竜は九子を生むという。Wikipediaにも項目がある。私は荒俣宏の『怪物の友』で知り、後に『和漢三才図会』にあることも知った。しかし九子の説明がへんなのである。動物の説明というよりは、むしろ建築や美術などにつく装飾品の説明のような…

その土地にいるのか、遠くから見ているのか。

http://b.hatena.ne.jp/entry/http://d.hatena.ne.jp/m-toroia/20071007%231191784429 私のブログのエントリに反応があったのでお返事します。>博物誌類の「ローマ人が見たアジア」 >外人が見た日本 このあたり。私が取り上げたものとの違いを書いておく(…

「アブラハムの宗教」

Wikipedia日本語版には「アブラハムの宗教」なる謎の言葉があるが、これはいったい何なのだろうか。便宜上ユダヤ教徒キリスト教とイスラームをまとめるための概念だとは理解できるが、そんなに一般的な言葉なのかぁ?たとえばGeNiiで「アブラハムの宗教」と…

インドの体内の虫 Part 2

『スシュルタ・サンヒター』とならぶインド医学二大古典の『チャラカ・サンヒター』は「科学の名著」というシリーズに第1部の日本語訳があるから調べやすかった。第19章「八種の腹の病気(などについての)章」*1 「二〇種の寄生虫」のうち、シラミとダニの二…

Wikipediaの某項目

web

『霜の巨人』の差分に巨人名イジとアウルニルのつづり判明とあるけど、土日、うちのページにGoogleから「イジ アウルニル」で来た人がいるのは、たぶん無関係ではないだろうな。

インドの体内の虫

まだ蟲蟲続けます。『スシュルタ・サンヒター』というインドの医学書(〜6世紀ごろ?)の補遺第54章は「内臓寄生虫病治療法」krimirogapratiṣedha(クリミローガプラティシェーダ)と名づけられていて、体内に生ずる寄生虫が20種いると述べています。*1細かいこ…

孫の続き

ネット上のどこにもなかったので書いてみる子 孫 曾孫 玄孫 来孫 昆孫 仍孫 雲孫(ここまではよく見る) 胍孫 系孫 紀孫 遠孫 裔孫 胤孫 種孫 仁孫 素孫ソースは浅野和三郎『大正維新の真相』第4章だが、ヂヂババの心は神心にも同様のことが書かれているのを今…

体内のムシの続き

イベントレポ「第52回日本印度学仏教学会」報告というページ(2001年7月 5日)に 『正法念処経』における rlung について 第5番目の発表は東洋大学東洋学研究所の石川美恵さんの「『正法念処経』における rlung について」という発表です。 (中略) rlung ルン…

「竜とドラゴン」復活

結局インターフェイスはpukiwikiに落ち着きました。ユニコードが使える・注釈が使える・認証つきというのが理由です。アドレスはhttp://www.toroia.info/dragon/です。ただ、オフラインに保存していないという大失態を犯してしまっていたため、前回の謎の全…

体内のムシ

最近、『戦国時代のハラノムシ』という本を見つけて一読、衝撃を受け即座に購入し、さらに末尾の参考文献一覧にあった『ハラノムシ、笑う』を帰りの電車内で携帯からAmazon.co.jpにアクセスして買ってしまった。 なんでこんな面白い妖怪本が出ていたのに5ヶ…

日本ではない日本 Boundary Transgressions

何年も前から妖怪系雑誌『KWAI』に連載がある人物のウェブサイトに、もう5年ほど前出入りしていたことがあった。その人は日本の妖怪・怪異譚の収集分類をしており、私も少しだけ協力しようと思った。その収集は徹底的なもので、いまだに私は彼の1/100程度の…

ラミア<ラマシュトゥ

その後調べてみると、ラミアラマシュトゥ説はヴァルター・ブルケルトにさかのぼるようだ。Walter Burkert. Orientalisierende Epoche in der greichischen Religion und Luteratur. 1984. ヴァルター・ブルケルト『ギリシア宗教・文学におけるオリエント化の…

ラミア、ギリシアの民間伝承

なんか、追記したのがばれてしまったみたいなので。ラミアについて資料が豊富なのは蛇女の伝説―「白蛇伝」を追って東へ西へ (平凡社新書)作者: 南條竹則出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2000/10/01メディア: 新書購入: 2人 クリック: 6回この商品を含むブロ…

ヌグ発見

もしかして初めての「オセアニア」カテゴリ? とかいうのはおいといて、以前のエントリで紹介した「出典不明の水木妖怪」のうちヌグについて、出典ではないけど情報を発見しますた。具体的に言うと、単純にスペルをnuguと推測し、ワニに似ているならcrocodil…

リリン、リリム

ヱヴァンゲリヲンじゃないですが、リリン(lilin)がリリス*1(Lilith)の娘たちだという伝承があちこちで紹介されている。でも出典を見たことがない。 そもそもリリンはリリスの複数形男性名詞。リリオト(liliot)が複数形女性名詞になるわけで、少なくともヘブ…

ルシファーの翼の数

図説 天使百科事典作者: ローズマリ・エレングィリー,Rosemary Ellen Guiley,大出健出版社/メーカー: 原書房発売日: 2006/01メディア: 単行本この商品を含むブログ (4件) を見るに「ルシファーの翼は12枚」の記述発見。ソース不明。