未確認動物

先史世界の初期絵画表現

先史世界の初期絵画表現っていう副題の本が出ているようです。メインタイトルは『太古の光景』。 皆さんは自然史博物館やテレビ番組で「太古の光景」(たいていは恐竜たちが闊歩している)をご覧になったことがあるでしょう。本書はその「太古の光景」の19世…

知らなかったのに知っていることにしてしまっていること

記号論の大家ウンベルト・エーコによるこの洞察は、未確認動物という概念についての手がかりとなるのではないだろうか?マルコ・ポーロはサイをみてそれがユニコーンだと認識した。「認知科学ならば、彼は認知モデルによって決定されていたと言うだろう。彼…

マストアイテム追加。

はてなブックマークのほうに登録しておいたのですが、George Eberhartという人のMysterious Creaturesという本のpdfファイルがネット上にあがっていました。たぶん違法だと思います。 この本は未確認動物百科事典で、出版当時(2002年ごろ)2ちゃんねるの未確…

ツチノコの本が出るらしい

以前、認識的なミスをたたいた覚えがある伊藤龍平がツチノコの本を出すようです。 青弓社の近刊ページより, ツチノコの民俗学――妖怪から未確認生物へ 伊藤龍平 四六判 予価2,000円+税 2008年3月中旬書店発売予定 江戸期において「妖怪」として畏怖されてい…

近代の認識概念を過去へと持ち込んでしまう誤謬

ずーいぶんと昔に「未確認動物論史序説」を書いた覚えがあって、それからさっぱり放置したままでした。 「『未確認動物』とは何か」とは何か、という一種メタ的な視点から新たなUMAへのまなざしを考えてみようと思ったのですが、これが意外と厄介で。序説に…

未確認と不可知〜承前

上に紹介した伊藤龍平は、未確認動物とは妖怪と同じ位相にあり、そして妖怪とは不可知なるものに対する解釈である、と述べています。では「未確認」と「不可知」とはどういうことだ、というお話。 未確認動物とは、字義通りに言うと未だ確認されざる動物とい…

新書の新刊2冊

現代の未確認動物文化を調べていて、恐竜文化や怪獣文化が密接に関わってくることを感じている(ゴリラ云々は19世紀以前の話だから、ここではおいておく)。サイエンス側になると恐竜、フィクション側になると怪獣だ(では、ロストワールド文学はどこに?)。幸…

ゴリラは未確認動物とはあんまり関係ない……

と主張する、私の見る限り始めてのウェブサイトに遭遇。Cryptozoology: critical approach, by Cameron McCormick. 「未確認動物論序説」に関連するだろうところを訳・引用します。 一部の人々はシーラカンスだとかダイオウイカ、ゴリラ、オカピなんかの動物…

ゴリラの発見 未確認動物論史序説

http://homepage3.nifty.com/Daiou3/NoEnter2.htmlに 1903年にオスカー・フォン・ベーリングがアフリカで最初の1頭を仕留め、 毛皮を持ちかえるまでは「架空の動物」と語り継がれてきた。たった100年前です。 とある。ゴリラの話である。 似た記述は多く、未…

絶滅という概念

まずは「絶滅」から行ってみよう。 ネッシーは絶滅した首長竜の生き残りだとか、ビッグフットは絶滅したギガントピテクスの生き残りだとか……でも、そもそも絶滅とはなんだろうか。 もちろんそんなこと、辞書やWikipediaをみればわかることだ。でも私が問題に…

未確認動物という概念

未確認動物とかUMAとかいう動物のグループがある。ネッシーとかビッグフット、ヒバゴンにツチノコ、チュパカブラやモスマンといった奴らである。しかし時々そこにカッパだとか鬼、ドラゴンが入ってくることがある。また、「未開人」の信じている怪物や化…