2007-11-01から1ヶ月間の記事一覧

『動物シンボル辞典』のギーヴル

の項目に、ヴィスコンティ家の始祖であるウベルディなる人物がミラノにいたギーヴルを退治して土地を開拓したとある。 ではウベルディとは誰か。探しても見つからない。しかし思わぬところにヒントが。 アリオストの『狂えるオルランド』第2歌25-26詩節 その…

ヴィスコンティ家とギーヴル

ヴィスコンティ家の紋章はギーヴルだとされることがあるが、ギーヴルは古フランス語であってイタリア語ではない。不審に思い調べてみたが、あれはビショーネ(Biscione)またはヴィーペラ(Vipera, ミラノ方言でビッサBissa)といわれているそうだ(参考:イタリ…

ケクロプスも……?

前回テーバイ神話群の分析を紹介しました。そこでレヴィストロースは「たぶんこれケクロプスとかディオニュソスとかあれとかこれとかそれとかでもできるんじゃねーの」と言っていました。 ふと、「ケクロプスって下半身蛇だよな……歩くにくいんじゃないの?」…

オイディプス神話の構造

オイディプスとスフィンクス(スピンクス)の神話は謎をはらんでいる。それ自体が謎を主題とした神話なのに加え、「神話の意味するところ」を探る人々にとってこれほど深層意識を掘り起こしてくれそうな物語もないと思われる。文化人類学の重鎮クロード・レヴ…

ギリシア神話の項目の書き方

Wikipediaにゲリュオンの項目を立てた。リンク先の項目名がゲーリュオーンとなっているのは単にWikipediaの決まりに従ったからであり、私自身は長音表記は省いていいと思っている(西洋古典叢書、岩波文庫のホメロスがそうであるように; Wikipediaで表記の問…

無題

こんなことをやっている間にも、他人はどんどん先へと進んでいっている。 世界の全てを知ることはできない、なら断片なら知れるか。断片に何を見ることができるのだろうか。見るだけではなく、他人をどのように納得させられるのだろうか。 生物をミクロコス…

ニカンドロスの『有毒生物誌』

渡辺一夫によれば表題作品の812行にあるというから、下に紹介した本を早速買って探してみた。 また、めいめいその策略(毒に対する)を心得ているのは、百足(わらじ虫)や恐ろしい雀蜂、さらにちっぽけなペンプレードーン(雀蜂の一種)と双頭のやすで、これはか…

崩壊感覚展

もう終わった展覧会に「崩壊感覚展」というのがあった。しばらく前に見にいって、思ったことがあったので、ここに書いてみた。神話関係じゃないので読み飛ばして結構ですw◎崩壊と廃墟 崩壊をテーマとした展覧会というと、安直に廃墟画や廃墟をモチーフにし…

アラトス、ニカンドロスの邦訳が!

とうとう出ましたね〜。色んな本に引用されていて存在は知っていたのですが、星座神話を扱ったアラトスの著作がようやく他言語さっぱりの日本人にも読めるようになりました。 いろんな動物を扱ったニカンドロスの『テリアカ』なども入っているようです。ニカ…

クリュセイオン・アオル

メドゥーサの切断された首からほとばしる血より生まれでた、ペガソスの兄弟クリュサオル。ヘシオドスの『神統記』によれば、その意味は「クリュセイオン・アオル」すなわち「黄金の剣」であるとされる。 そのクリュサオルと、オケアノスの娘カリロエとの間に…

ヘシオドスとグリュプス

ギリシア神話のことなら何でも載っているTheoi Projectに引用されている事典によれば、ヘシオドスがグリュプス(という単語)を最初に書き残した人らしいが、引用は残っていない。 どうもヘシオドスの断片にあるらしいが、今年ローブ古典叢書から(たぶんそ…

ペリュトンはペリティオだった

Wikipedia英語版のペリュトンの項目http://en.wikipedia.org/wiki/Perytonを何気なく覗いてみたら、こういうことが書かれていました。 ボルヘスによる最初のスペイン語版ではPerytonではなくPeritioである。ラテン語になおすとPeritiusになる。そしてPeritiu…

サーポパード

livedoorのほうのブログにコメントがあった。 「サーポパードで調べていて・・・・・・」 そんな。サーポパードSerpopard*1なんてマイナーな言葉で一般人が調べてくるなんて、いったい何があったんだ!? と重いぐぐってみた。私のブログ記事とともに、次のが見つ…

やったぜ!

とうとう自分のページがぱくられているのを発見! やったよ○○さん!! アドレスをはっておきます。 http://ivote.jp/users/?id=5861 記念に、何も手をつけません。