2016-10-01から1ヶ月間の記事一覧

竜の頭と尾を追跡する3 アナビバゾンのその後(竜は出てきません)

第1回の追記。古代メソポタミアに竜が食を起こす神話は見当たらない、と書いたが、それと同じような神話ならば存在する、という話を見つけた。サラ・キューンの『中世西方キリスト教とイスラームにおける竜』(2011)が引用しているもので、それによると、古…

竜の頭と尾を追跡する2 アナビバゾン

というわけで、今回は第2回目も載せておきます。 紀元前後の時代、ギリシアの占星術師たちは、昇交点にはアナビバゾン、降交点にはカタビバゾンという名称を与えた。その意味は、普通に「上昇」「下降」であった。上下というのは、月が黄道を北向きに行くか…

竜の頭と尾を追跡する1

西洋占星術のホロスコープに現代でも使われる「ドラゴンヘッド」(dragon’s head)と「ドラゴンテイル」(dragon’s tail)という用語がある。それぞれ「竜の頭」と「竜の尾」という意味で、竜の身体の両端のことである。 それではこの竜頭・竜尾とは何かとい…