仏教神話、中世神話、幕末の民衆宗教

依然として創造神話にこだわっているtoroiaです。
死体化成神話表に仏教を追加。

上の3つは単に日本というキーワードでくくっただけ。

これが古代ギリシア・ローマならオルペウス教、自然哲学、グノーシス主義ネオプラトニズムになるのかもしれない。
中世ヨーロッパならさしずめマゴニアなどの「迷信」、偽典、神秘主義あたり?

要するに、「原典」的な神話ではなく、その「原典」が一度広まったあとでそれを再び解釈しなおした神話、「原典」とは異なる民間伝承的ルートに知られていたであろう神話や伝説、が最近・・・というか地味に長年の間マイブームだったりします。
あとは、世界創造論がどれにも存在するから(仏教神話は微妙だけど、日本仏教、というか当初から神道と混交している日本宗教には存在する)。

「幕末の民衆宗教」に最初に興味を持ったのは大林太良×吉田敦彦『世界の神話をどう読むか』で天理教の創造神話というものを知ってから。大林さんはこの創造神話記紀神話とは独立した「女性」または「産婆」のあいだにだけ伝承されていたものではないか、と推測してます。たしかに、堕胎もこなして来た産婆ならではの生命発生観が垣間見えますね。

中世神話は山本ひろ子さんの本(『中世神話』)から。黒田日出男さんの『竜の棲む日本』などもそう。
たとえば、ヤマタノオロチは中世神話では単なる大蛇とされることもある。でも、それ以上に面白いのは酒甕を用意した理由が、蛇を酔わせるためのものではなく、蛇がその酒の水面に映った女性の姿を見て、そのなかにいるように錯覚させるためだった!!!という解釈がかなり主流だったりする。なぜなのか?

仏教神話は、最近図書館で見つけた『観音変容譚 仏教神話学II』をパラパラめくってみたところ、これは読み応えがありそう、ということに気づいたことが直接の発端。だから、まだ何も知らない。ただ、神話同盟Q&A掲示板で「仏教の創世神話は?」と聞かれて、ググッて見つけてみたことがあるので、その時点から「仏教神話」という響きに惹かれていたのかもしれない。

エリアーデは、神話の根本は創造神話にある、と言ったそうな。
その思考経路はわからないけれど、自分でも一番興味を引く神話は、いつでも創造神話
うーん、面白い。