南方熊楠って……

 すごい。

 何をいまさら・・・

 竜とドラゴンのページを眺めていて、あ、そういえば『十二支考』に竜についての項目があったな、と思って引っ張り出してみたのですが、適当にめくったページなのにそれだけであらゆる地域の未知の情報がつまっていて吃驚したのです。

 これまでは、段落わけもほとんどなければ見出しもなく、索引もない上に、一文のうちにあっというまにテーマが変わってしまうような熊楠の文章を、通読するならまだしも情報源として使うのにはとてもやりにくい類の資料だなと思って敬遠していたのですが、考えを改めなければならないかも。

 熊楠が利用した資料はおもに英語、ドイツ語、フランス語、その他のようですが、原文字による正確な出典が記されてません(でも、たとえばエジプト神話についてのソースは、おそらく当時最新の情報源だったバッジの『エジプトの神々』を使っていたりする。この本、さっき探してみたら今でも手に入る!!Wallis Budge, The Gods of the Egyptians or Studies in Egyptian Mythologyvol. II ほかにもフレイザー金枝篇とかブリタニカ百科事典とか・・・)。それに何せ1世紀近く古いのでどれほど現代に通用する情報があるのかもわからない。

 でも、一度、ゴールデンウィークあたりにでも時間を作って、通読した上で記載されている情報を整理してみたほうがいいかも。