トルコ語のトルコ神話の本

語学学校近くに学術書籍としてはイスタンブールNo.1という評判の「パンドラ」という書店があったので行ってみて、そこで3冊ほどトルコ(テュルク系、のほうが正確だが)神話について書かれているらしい本を買ってきた。うち一冊は、google書籍であたりをつけていたもの(といってもÇarşamba karısıがある、という理由、それだけである)。
まだ全然読めないので、書誌情報だけ載せておく。

Yaşar Çoruhlu 2000 Türk mitolojisinin anahatları İstanbul: Kabalcı yayınevi (ヤシャル・チョルフル『トルコ神話概要』)
Zühre İndirkaş 2007 Türk mitosları ve Anadolu efsanelerinin İzsürümü Ankara: İmge Kitabevi (ズュフレ・インディルカシュ『トルコ神話と、アナトリア伝説の残存経路』)
Muharrem Kaya 2007 Mitolojiden efsaneye: Türk mitolojisinin Türkiye'deki efsanelerde izleri Ankara: Bağlam Yayıncılık (ムハッレム・カヤ『神話から伝説へ トルコ[テュルク]神話のトルコにおける伝説中の痕跡』)

いずれも200ページくらいしかないペーパーバック。もう少し専門的なテュルク神話学の本のようなのもあったけど、第2巻だけだった。
そういえば『日本神話』というタイトルのトルコ語の本があったので見てみると、ネリー・ナウマンの翻訳のようだった。

この国でどれだけ神話が一般的なのかはわからないが、末尾の参考文献を見ていたりトルコ語への翻訳書を眺めていたりすると、なんとなくわかるところもある。たとえば私はイスティクラル通りにある複数の書店でJ・ラッセルの悪魔4部作の翻訳が売られているのを目撃した。けっこう分厚い『ペルシア神話事典』もあった(残念ながら表記がトルコ語化されてたけど)。『世界悪魔事典』っぽいのもあった。また、イヴ・ボンヌフォワの『世界神話大事典』も翻訳がでているようだ(2000年)。エリアーデ、キャンベルの翻訳も多い。もちろん、お隣、というか国内の神話であるギリシア神話の本もある。グリマルの神話事典もあった。そもそも多くの書店に「神話(mitoloji)」という棚があるところが日本とは違う……。まぁ、大半は人類学とか哲学とかに侵食されているけど。