UMA事典

 Amazonのレビューで不思議なことはいくつかあるのですが、特にその中でも……

 UMA(未確認動物。標本などの物的証拠はないものの、目撃されたり足跡が見つかるなどして「いる可能性がある」とされる動物たち。ネッシー、雪男など)の事典は日本でも何冊か出版されていますが、決定版はやはりアメリカ産ということになります。
 George Eberhart Mysterious Creatures: A guide to Cryptozoology(神秘的な生き物たち --未知動物学への案内--)がそれで、1000以上のUMAたちが、ほとんどの項目で一次資料を直接参照しつつ執筆されているようです。出版当時から存在は知っているのですが、いかんせん2万円以上となると、高すぎです。Amazonで調べてみると著者Eberhartは図書館関係の人らしく、なるほど特技の資料集めを生かして書いたのでしょう。

 それで最近Michael Newton Encyclopedia Of Cryptozoology: A Global Guide To Hidden Animals And Their Pursuers(未知動物学百科事典。隠れ潜む動物たちとそれを追い求めるたちへのグローバル・ガイド)という、どう見ても似た内容としか思えない本がつい最近出版されました。それでこれ、Amazon.co.jpのほうはまだ発売されていないのでレビューがないのは当然として、Amazon.comのほうはもう発売されているのでレビューを参照しようとしたところ、意外に評価が低い。というか星一つが2つもある
 これはどうしたことかと思って読んでみると、「なんでこんなに高いのか」と書いてあり、レビュータイトルが「I usually don't review books before they are published, 」つまり「普通は出版される前の本にはレビュー書かないけど」とありました。
 ……って、それってなんだ? 買ってもないどころか、読んでさえもいない、そもそも出版さえまだされていない書籍に対して星一つというかなり問題ありげなレビューを投稿しても、Amazonって採用されちゃうのですか? といまさらながら驚いていますけど、Amazon.comのほうでは案外こういう「読んでないけどレビュー」というのが多かったりします。でも、それってレビューって言うんだろうか? 値段とタイトルだけで星一つとか、それっていいの? Amazon.comの中の人ってそんなに忙しいの?
 星一つの人、「185ドルのUMA事典がすでにあるのに、これ以上の出費をしろというのか。どうせ科学性ゼロのコピペ」と憤ってるようです。185ドルとはもちろんEberhartの事典のこと。でもねえ、それってどうなんだろう。