新刊情報

最近更新していないので、いくつか新刊情報を載せてお茶を濁すことにします。

まずちくま学芸文庫から、社会人類学の古典が2つ文庫版になって出ていました。マルセル・モースの『贈与論』とメアリー・ダグラスの『汚穢と禁忌』。幻想動物的には後者が関係深いかもしれません。

贈与論 (ちくま学芸文庫)

贈与論 (ちくま学芸文庫)

汚穢と禁忌 (ちくま学芸文庫)

汚穢と禁忌 (ちくま学芸文庫)

ブルターニュ幻想民話集』が国書刊行会から。19世紀末から20世紀初頭にかけて採集された民話集のようです。ちなみに英語のFairyの語源はフランス語ですので、フランスに妖精がいるというのはしごく当然のお話です……。

ブルターニュ幻想民話集

ブルターニュ幻想民話集

東アジア怪異学会からは『怪異学の可能性』。以前『怪異学の技法』というのが臨川書店から出ていましたが、それに続く論集でしょうか。とりあえず、日本語論集としては必見、といったところか。まだ読んでませんけど。
それと関連して?、東雅夫『怪談文芸ハンドブック』というのが出てます。「怪談」ブームは地道に続いてますなー。

怪異学の可能性

怪異学の可能性

怪談文芸ハンドブック (幽BOOKS)

怪談文芸ハンドブック (幽BOOKS)

まさかまさかのバルトルシャイティス新刊『異形のロマネスク』、同時代の美術をテーマにした本を何冊か書いている人が訳者です。立ち読みしてみましたが『幻想の中世』や『イシス探求』、『アベラシオン』などの邦訳がすでにあるものよりは穏当な美術史、といったところです。

異形のロマネスク  石に刻まれた中世の奇想

異形のロマネスク 石に刻まれた中世の奇想

グリニス・リドリー『サイのクララの大旅行 幻獣、18世紀ヨーロッパを行く』。歴史読み物です。かの有名な「デューラーのサイ」についてのライフヒストリーのようです。18世紀の話なのにデューラーのサイのわけないじゃん!

サイのクララの大旅行―幻獣、18世紀ヨーロッパを行く

サイのクララの大旅行―幻獣、18世紀ヨーロッパを行く

話梅子編訳『中国怪談』角川ホラー文庫。うーんと、ごく普通のアンソロジーのもよう。

中国怪談 (角川ホラー文庫)

中国怪談 (角川ホラー文庫)


近刊情報は別に掲載します。