x51.orgとはてブのコメント

http://x51.org/x/07/07/2635.phpをブックマークした。死体写真家の釣崎清隆へのインタビューだ。私はずっと前からx51の中の人をすごいと思っていたが、今回のインタビューでそれを再確認させられた感じ。
さてはてブは100字以内なら色んなコメントができるわけだが、現在25/121。多くは釣崎の発言に対する引用だ。何を隠そう私もそのうちの一人で、100字では足りなかったようなのでここに引用する。

(釣崎)やっぱり・・・現代の死体ってグロいんだよ。現代文明は人間個人が制御できないあらゆる方向のパワーに溢れてる。機械に手を挟んじゃってもがれるとか、日常生活で現代人なら誰しもがそうなる危険と共にあるし、交通事故の死体はあらゆる死に方の中でも特に惨い様相をしていることが多い。ああいう風には、ヒトの手ではなかなかできないよ。20世紀、二度の世界大戦の例を挙げるまでもなく、モータリゼーションの振興によって、世界中の都市のど真ん中でそういう惨いことが集中して起こったりしてるわけじゃない。
──(x51.org) 死体画像というと、まず政治とかモラルの問題になりがちですが、現代のものはまず生理的にグロいと。死体を見続けている釣崎さんがそう言うのは意外というか、重みがあります。ヴィリリオっぽい話ですが、文明世界では機械とか、事故と死体っていう関係それ自体が、タブー化されている気もします。

他にも何人か同じ箇所を引用している人がいて、胸が透く。はてブのコメントにこれまで感心したことはなかったが、さすが100人以上がブックマークしていると同じ印象を持った人もいるんだ。ついでながらx51の中の人がポール・ヴィリリオをさりげなく出すセンスにも感心。ヴィリリオは速度学(ドロモロジー)を提唱している建築家・思想家だが、電子という究極の速度を手にしたことにより、我々の世界は終焉を迎えるなど色々挑発的なことを言っている人だ。ただ『「知」の欺瞞』で槍玉にあがったようにわけの分からない文章ばかり書くことでも知られていて、だからこそこういう場面でヴィリリオ思想の実践を見ると得心し、驚くわけだ(私のような中途半端な読み手の場合)。
もう一つ「自分の鏡」というのも結構コメントに引用されていたが、これはありがちな話なので私は無視した。たぶん釣崎も話の流れで言っているだけかと。