新刊情報

 講談社学術文庫から石川栄作 ジークフリート伝説。ところでドラゴン退治で有名なはずのジークフリート(ジーフリト)の登場する『ニーベルンゲンの歌』、ドラゴン退治物語は1行で済まされてしまっている! 以前初めて岩波の原典を手に取ったとき、(゚Д゚ )ハァ? たったそんだけ??と思って書棚に戻してしまった記憶があります。ただ、後年の『不死身の』シリーズ(「の」の後にはザイフリート、ゾイフリート、ジークフリートなんかが入る)では勝手に別のドラゴン退治が追加されてる。

 国書の金枝篇、二巻が登場。誰が買うんだろう?
 2chのスレッドでもあったけど、専門家なら原書を揃えるだろうし、素人なら岩波の短縮版、またはちくまの2巻本でも充分なわけで。

 真矢都 京のオバケ 文春新書。オバケといっても怪談話ではなくて「祭り」のなかに組み込まれたオバケのことを語っているらしい。買うかどうかは微妙なところ。しかし著者の名前が面白い。

 中公文庫からは、池田彌三郎 『日本の幽霊』と今井圓輔 『日本怪談集 幽霊編』。怪談集のほうは教養文庫版を持ってるからいいとして、日本の幽霊のほうは未読なので興味あり。

 實吉達郎 『UMA解体新書』新紀元社より。でもTruth in Fantasyではない。UMAに関する日本語の本というのは大して資料価値のないコケオドシが大半を占めるのですが、すぐに絶版になったり入手困難になってしまったりするので、「いらない」といって見過ごすわけにもいかず(そもそもカタカナ表記だけというのが多すぎる。ロシアのならキリル文字、韓国ならハングル……とまではいわないまでも、ネットでさらなる検索をかける上でも、原語に近い表記の必要性は高まってると思います)。