新刊・近刊ピックアップ
新刊情報っ!って、前からもう何ヶ月も経ってしまっていて全部ピックアップするのには時間がかかりそうなので、いくつか面白そうなのだけ。
狩野博幸、湯本豪一『日本の図像神獣霊獣』
出版社ページによると「本書では、河鍋暁斎、伊藤若冲、歌川国芳らさまざまな絵師が描いた神獣霊獣を中心に、鬼や民間伝承の神々・付喪神・あやかしの類いまでをバラエティ豊かに紹介します」。ちーっと高価ですが、400ページ近くあるというのは魅力的かも。
これはなんだろう。坂口ふみ『天使とボナヴェントゥラ ヨーロッパ13世紀の思想劇』
出版社ページによると「天使とは誰か.この問いを鍵として中世的思考の秘密に迫る.諸思潮のるつぼを舞台とする,ヨーロッパ13世紀の思想のドラマ.普遍論争や異端論争に見え隠れする,存在をかけた決断とは何か.大全や注解という様式に生命を吹き込む,人に担われた「信仰と理性」のダイナミックスを描き出す.思想史の,もう一つの水脈へ」。ファンタジー系では天使についての本は多いですが、西洋思想(哲学、神学)的にみた天使についても書いているものは皆無(思想史的には絶対はずせないベンヤミンやカッチャーリの天使論に言及してる本ってないでしょ?)。この本は中世哲学っていう馴染みのないテーマだけど、面白く読めるだろうか……?
あとこれ。クラウディウス・アエリアーヌス『動物志』
出版社ページによると「紀元1〜2世紀のローマの文人、クラウディウス アエリアーヌス著のギリシア語で書いた「動物志」と「奇譚集」は名文で知られるが、ヨーロッパ語訳も少ない。本書の原典は「動物の本性について」(De Natura Animalium 37巻)である」とあります。なんと1万円です。どうも紹介文を読むとLoeb叢書にも入っているギリシア語のほうじゃなくてラテン語のほうの翻訳のようです。