ドイツのカメレオン

昨日、「中の人などいない!」な中国版カメレオンを紹介しましたが、「イメージとテクストの伝承過程でずれが生じる」といえばヨーロッパも同じようなもので、私などすぐに同じカメレオンが以下のようになっているのを思い出しました。
この画像は1491年にマインツで刊行された『ホルトゥス・サニタティス』という博物誌にあるもので、原書であるドイツ語の植物誌に加えて動物や鳥の記述が追加されたものです。澁澤龍彦によれば、カメレオンは「地をはうライオン」なので、それをそのまま表現しなければならなかったとのこと*1

……翼?
……ライオン?

『ホルトゥス・サニタティス』はオンラインだとここにあり(カメレオンは55ページ)、みてみるとラテン語なので読めないけどGamaleonとかChamæleonなどと書かれています。

*1:画像含め、澁澤龍彦『夢の宇宙誌』pp. 118-19より。