物語を読むのが嫌いな件について

 神話や民話、伝説に登場する存在を集めている事典の作者にしてみれば意外に思われるかもしれませんが、私は物語を読むのが非常に苦手です。というか嫌いです。よくわからないのですが、現代日本の小説とかでさえ読む気が起きないのに、よりにもよって異文化理解が困難でよくわからない訳語ともったいぶった文調で語られる叙事詩や古典文学を読む気にはなれません。私のブログの文章がいつもねじくれている(文法からの乖離、論理の破綻、話題の飛躍など)のは、もしかしたら小説を日常的に読まないゆえの思考の非・文学化に由来するのかもしれません。どうでもいいけど。
 ただ、一度心を決めて読み始めると、世間的に面白いといわれているモノはたしかに面白いので読んでしまいます。たとえば、『怪』は水木しげるの妖怪画や新しい妖怪情報を目当てに買ったのですが、京極夏彦のあの巷説百物語を結局ゼロ号から最新刊にいたるまで、すぐに読みました。
 それでも、はやり物語を読むのは嫌いで苦手です。理由などここでしたためたところで何の得になるかわからないので書きません、というか書けません。最近買ったちくま文庫の『ローランの歌』も文学大系の『アリストパネス』も読むつもりはないです。資料として買ったまで。もし、その物語を理解しないと項目が書けない場合は、しかたないから読みますけど。苦痛です。でも、それで項目が書けるのならしかたない。背に腹は代えられません。

 というわけで、toroiaここにアンチ物語読書宣言をしました。これからもよろしく。