ルシファーの俗説

Wikipediaのルシファー、最新の更新履歴に「俗説」としていくつかの記述が追加されていた。

俗説

  • ルシファーとミカエルは双子の兄弟である。
  • ルシフェルが堕天した際、『エル』の称号を失って名前が「ルシファー」になった。
  • ルシファーには12枚の翼がある。

ウェブサイトや学問的ではない神話・伝説の書籍で説の大元の典拠が示されることなく記述されている

上から2つ目が俗説というのは論理的にわかるのですが、1つめと3つめは???
ていうか、「学問的ではない」というのはどういうこと? 出典を調べた上で言っているのか? それとも単に、いかにもキリスト教の教義上ありえなさそうだから「俗説」と思っているだけか? 「大元の典拠」を自分が知らずにそんなことをいえるのか?
などなど、この編集について色んな疑問が沸いてくるわけであります。ちなみに新紀元社のTruth in Fantasyシリーズには両方とも掲載されています(本の性質上直接の典拠は記されていない)。

とはいうものの、かく言う私も「大元の典拠」がまだわかっていない、というかこんな深夜で図書館や書店で立ち読みできるわけもなく、調べていない状態です。でも絶対典拠があるんだろうし、だとすれば俗説とするのはやりすぎだと思うのですが。だいたい2番目のにしても、俗説の淵源を掘り起こすだけの価値はあるでしょうに。
それとも何でしょうか、2ちゃんねるの某ルシファースレのように近代オカルティストによる解釈やグリモアの伝統、あるいは異端神学を一切合財無視する方向でいるのでしょうか。だとすればなんとも狭量な……としか言いようがないです*1

*1:というのも、昔の自分がそうだったから。今では「解釈の神話学」みたいなのに目覚めているけどw