インドの大耳人間

インドのオリエンタリズムについての資料がさっぱりない。

何が言いたいのか、というと、プリニウスの『博物誌』、アラビアの『天と地の驚異』、中国漢代の『山海経』にあたる、その中間地点の巨大文明・・・つまりインドと東南アジアにおける、「自分たちの領土外の奇怪な動物たちと人々たち」を記した書物が存在するかどうか、私は一切、知らないのだ。
あれだけ資料がたくさんあるんなら、一つくらい邦訳されて幻獣図鑑の類に紹介されててもいいようなものなのに、見落としているのかもしれない、見たことがない。

もしかしたらルドルフ・ウィトカウアーの『アレゴリーとシンボル』か、以前紹介した『犬人怪物の神話』にあったかもしれない。今度図書館に言って探してみよう。
唯一、手元にある本のなかでは、池内紀の『幻獣の話』に、インドでは大耳種族としてカルナプラ・ヴァラナが語り手の間で知られている、とある。どんなのか、ぐぐっても見つからない。