ロック鳥、鳥のベヘモト?

先ほどWikipediaの「ロック鳥」を編集したのですが

ロック鳥はアラブ人の言うフェニックスとほとんど同じものである。またペルシャの伝説に登場する巨鳥シームルグとも同一のものである。フィルドゥスィーの叙事詩の中では英雄ザール (Zal) の養父であり、ラスタム (Rustam) の父として登場している。
古代ペルシアまでさかのぼると、万物の種を生むという神話上の木から熟した果実を振り落としたという不死鳥アムルゼス (amrzs) の伝説を見つけだすことができる。インドには鳥の王であり、ヴィシュヌ|ヴィシュヌ神が乗るガルダの伝説がある。パーレビ王朝時代のこのインドの伝説の翻訳ではガルーダがシムルグに置き換えられている。のちのシリアにはカバに似た巨獣ベヒモスの伝説があるが、奇妙なことにヨブ記のビヒモスは鳥に姿を変えている。
こうあった。どう考えても中東地域の神話的な鳥を羅列しているだけのようにしかみえないので明らかに不必要な段落なのですが、だからといって丸ごと削除するのもなんなので、一番よくわからない最後の文章だけ削除し、「ベヒモスは鳥ではないです。」というコメントをつけておいた。
でもよく読んでみると、この文章ってかなり意味不明。ベヒモスとビヒモスは異音同義語だという大前提のうえでシリアにはカバのような怪物の伝説がある、それはヨブ記の怪物のことである。では「鳥に姿を変えている」のはいったいどこの何なのだ? シリアの怪物? 「カバに似た巨獣」だけ削除すればよかったんだろうか? それにしてもベヒモス(英語読みなので好きではないが)がシリア伝説では鳥だという話は聞いたことがない。
さて英語版を見てみると、どうもこれは英語版の翻訳のようだ。英語版に忠実に訳すなら、「興味深いことに、後世のシリアでは、ベヘモト――明らかに『ヨブ記』のベヘモトである――が鳥類に変化している」とでもなるだろう。でも英語版にしてもMēnōg i XradをMinoi-khiradhなどと、どう考えても古い資料を参考にしているようであまり信用ならないなあ。ロック鳥がそれらの神話上の聖なる鳥と関係あるとは思えない。

どちらにしても少しかっとなってやった編集だったかなと思う。こうなるとは思わなかった。今では反省している。自分でやるのもなんなので、誰かがrevしてくれるのを待つ。