シロフォン(木琴)の連打


Xylophone from Petroushka

『オーケストラの秘密』という本に書かれているのですが、ストラヴィンスキーの『ペトルーシュカ』の「ロシアの踊り」のシロフォン(の一部)はこのようになっています。『オーケストラの秘密』いわく、ここは普通に聴いているとオーケストラ全体がピアノの和音をなぞっているようにしか見えないが、シロフォンはずっとラソソソだけを続けている。どうしてラソソソだけでこんな風にきこえるの? とのこと。上の譜例はペトルーシュカの該当部分からピアノとグロッケンシュピールと問題のシロフォンだけを抜き出したものです。ついでにこれのMIDI演奏をmp3に出力したのがあるので聴いてみてくだされ。楽器の都合上ガムランなんだかロシア民族舞踏なんだかわからなくなってますが……。このmp3はあくまで目安です。実際にどうなっているのかはCDで確認してください。

『オーケストラの秘密』を読んで以来、ストラヴィンスキーはすごいオーケストレイションをしているのだなあと頭の片隅にとどめつつ色々スコアを読んでいると、なんかラヴェルの『スペイン狂詩曲』第4曲「祭り」にも似たようなところがあったので投稿してみます。
Xylophone from Rapsodie Espagnole

ここ。ミュートつきトランペットとオーボエ(&イングリッシュホルン)のかけあいに、地味にシロフォンが加わってますが、ここでもシロフォンオーボエの動きとは異なってどういうわけかソソソ・ファ#ファ#ファ#という同音連打しかしてないです。シロフォンに意識を傾けて聴くとシロフォンの同音連打というのはわかりますが、オーボエに集中していると同音連打よりもオーボエをなぞっているように聴こえるから不思議です。上と同じようなmp3

こんな感じのを作成中のオーケストレイションのページに書いているのですが、きりがないです。来年になっても公開できなさそう。