那谷敏郎『「魔」の世界』にあるスリランカの魔

 新潮社版p68以降。マーラ、ギリメカラ、アラワカ、アングリマーラ、ナラギリ、サッチャカ、ナンドダッタ。本事典の大半を占める「名前だけ」項目にも一応なを連ねてますが、マーラ以外この本以外の出典を滅多に見かけないものばかりです。どうなんでしょう。

確かにギリメカラなんかは某RPGに出ているおかげでそれ関連しかGoogleでもひっかかりません。しかもアルファベット表記がないものだから、海外ページに助けを求めるのも至難の業です。とはいえやったらめったら打ち込んでみればいくつか見つかるもので、ナラギリはNalagiri、アングリマーラはAngulimala、アラワカはAlawakaという風になるらしい。

 で、オンラインはともかく、このような歴史ある?存在たちは紙媒体で存在を保証するのが一番なのですが、上記の通りなかなかないらしい。同書p67にパーリ語仏典にそのヒントがある旨書かれているので、パーリ語辞典を調べれば載っているかも知れません。
 とりあえず初の投稿。これくらいの内容が1週間、・・・・2週間に1つくらい投稿できればいいかもしれない。です。



 正直事典を更新するのは個人的に結構大変な作業だったりするのです。複数の資料がある場合はそれから適宜要点をまとめて、さらに情報源が曖昧にならないようにしなければいけないし、資料が一つしかない場合はどうやったって写す事しかできないので著作権やらパクリやら言われることを覚悟で追加しなければならないし。資料が手元にない場合(図書館などにある場合)や自分の知らない資料がある場合も面倒です。この事典を使っている人がどれくらいいるかは分からないけど、たとえ1人だけだとしてもその人の信頼を裏切りたくはないし。ちなみにアポロニウスの弟子と結婚しようとした妖怪はエンプーサというのが一般的?なのですがこの事典では私がそのような常識を知る前によくわからない資料をソースにラミアとしてしまったので直そうと思ったところ、実際にラミアがエンプーサの変わりになっているという資料を見かけ、メモしておこうと思ったらどっかにいってしまい……



 後日談
 ギリメカラはGirimekhalaで、ギリメーカラとして春秋社の『ジャータカ』第1巻に載ってました。巨大なマーラの象でしたが、釈迦(の前世?)の前でひれ伏したんだそうです。アングリマーラは泥棒らしい。Therabathaとかいうパーリ語の仏典にあるらしいですが、なんのことやらわかりません。ナラギリ、アラワカ、ナンドダッタ、サッチャカについては不明……。パーリ語のアルファベットの並び順がワカラン