『ロマネスクの宇宙』

ずいぶん前に私が紹介して的外れな批判をしたところ、ご本人から指摘のコメント書き込みがあり、冷汗三斗となったことのある学会雑誌所収の論文*1が、(たぶん)出版されるようです。

金沢百枝『ロマネスクの宇宙 ジローナの《天地創造の刺繍布》を読む』(東京大学出版会)。
1万2千円というのは図書館向け、ということかな。あるいは図版多数か……。
でもこの本にはおそらく、現代のドラゴン図像がなぜ単なるヘビではなく鳥か恐竜か哺乳類みたいになったのか、という幻想動物界屈指の問題に糸口を与えてくれる章が含まれているはずです。

*1:たぶん一つの章だろうけど。ちなみに日本人がドラゴンの形態を論じるにあたってこの論文を読んだ上で何か書いているのを見たことがない。必須なのに。