竜とドラゴン

検定をつくてみた

2ちゃんねるの某スレで、<伝説の邪悪なドラゴン> 検定!なるものを見つけました。内容自体はけっこう面白いけど、さすがに自分としては物足りず。勝手に竜とドラゴン検定みたいなのを作ってみました。1発目に100点取れる人いるかな〜?

不破有理「紅いドラゴンの行方」

不破有理さんが『紅いドラゴンの行方 : ウェールズ伝承およびアーサー王年代記におけるドラゴンの表象』という論文を発表しているのを発見。http://koara.lib.keio.ac.jp/xoonips/modules/xoonips/download.php?file_id=14416 2008年のだから最新の論考とい…

ティアマトはいつからドラゴンであるとされるようになったか

メソポタミア神話に現れる原初の女神ティアマトがドラゴンではない、ということを本ブログでは何年も前から主張してきました。そもそもティアマトのことを知らない人が世の中の大半を占める中でこのような主張を続けていく理由やモチベーションというのは皆…

『ロマネスクの宇宙』

ずいぶん前に私が紹介して的外れな批判をしたところ、ご本人から指摘のコメント書き込みがあり、冷汗三斗となったことのある学会雑誌所収の論文*1が、(たぶん)出版されるようです。金沢百枝『ロマネスクの宇宙 ジローナの《天地創造の刺繍布》を読む』(東京…

水木しげるの「龍馬」

このページで、水木しげるの「妖鬼化」(妖怪原画集)に掲載されている大量の妖怪画を見られるのを知った。すげえなあ〜 ところであれこれページを回っていたら「龍馬」というのを見つけた。手元にある『妖怪世界遺産』(同じく、CD-ROM版の妖怪画集)をみてみる…

江戸時代のダラーカ

タイモン・スクリーチの『大江戸異人往来』というのが新刊の棚にあった。スクリーチの本はどれも面白そうなのだが、江戸の都市文化に妙に疎く、それに最近の「江戸ブーム」とか「江戸検定」とかに天邪鬼に反応してしまう身としては、あまり読もうという気に…

西洋竜と東洋龍

少し前に知ったのだが西洋のドラゴンは西洋竜と書き、東洋の竜は東洋龍と書き分ける作法があるらしい(……いや、こんなことを、こういう内容のブログをやっているくせに知らなかったのは「恥」だと思うのですけど)。竜と龍は字体の違いなので意味内容に違い…

カバラ宇宙論におけるドラゴン

十日と少しばかり前、Wikipediaに「セリ」という項目が立てられた。 履歴を見てもよくわからないが英語版Theliの実質的な翻訳である。英語版を見てみると、次のようにある。 Theliとは『形成の書』に見られる巨大な蛇のこと。己の尾を己の口で銜え、常に天へ…

2つのドラゴンについての新しいページ

一つは4Gamers.netの「剣と魔法の博物館 モンスター編 第68回 ドラゴン」。 後半の「ドラゴンのルーツ」は、このブログを読んでくださっている方々には言うまでもないだろうが、一言で言ってむちゃくちゃである。突っこむ気も失せるほどだし、Wikipedia日本…

『西遊記』の竜生九子

なんと、『西遊記』にも竜生九子についての記述があるようなのです。第43回で、竜王が文字通り不肖の息子たちを紹介するセリフがある。 ただし、訳注をつけている中野美代子によれば、このリストは仮構のもので、いわゆる「竜生九子」説に対応するのは2つし…

『ベオウルフ』を見た

mixiに並んだレビューを見ていると、映画としての出来はそうとう悪いみたいです。監督は『ロマンシング・ストーン』『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズ、『永遠に美しく…』『フォレスト・ガンプ』『コンタクト』『キャスト・アウェイ』『ホワット・…

ウェールズ国旗

最近、ウェールズの旗もイギリスというかグレートブリテン及び北アイルランド連合王国の国旗(ユニオンジャック)に入れるべき、という議論があってニュースになったそうです。そこで2ちゃんねらーがあれこれ適当にコラージュして現地に送ったところ、その…

『動物シンボル辞典』のギーヴル

の項目に、ヴィスコンティ家の始祖であるウベルディなる人物がミラノにいたギーヴルを退治して土地を開拓したとある。 ではウベルディとは誰か。探しても見つからない。しかし思わぬところにヒントが。 アリオストの『狂えるオルランド』第2歌25-26詩節 その…

ヴィスコンティ家とギーヴル

ヴィスコンティ家の紋章はギーヴルだとされることがあるが、ギーヴルは古フランス語であってイタリア語ではない。不審に思い調べてみたが、あれはビショーネ(Biscione)またはヴィーペラ(Vipera, ミラノ方言でビッサBissa)といわれているそうだ(参考:イタリ…

ケクロプスも……?

前回テーバイ神話群の分析を紹介しました。そこでレヴィストロースは「たぶんこれケクロプスとかディオニュソスとかあれとかこれとかそれとかでもできるんじゃねーの」と言っていました。 ふと、「ケクロプスって下半身蛇だよな……歩くにくいんじゃないの?」…

剣との関係

竜生九子を調べているうちに、たとえばそのうちの一種である睚眦が剣の装飾に使われていることがちょっと気になった。 「竜やドラゴンと剣の関係」である。だいたいファンタジーは「竜と剣と魔法の世界」と言われるし(普通「竜」は入らないけどw)、「竜と剣…

竜生九子の論文

北京語で書かれた論文をゲット! 中国語を習ったことがないから簡体字がそもそも読めないぜ! でも何となく理解できるんだな。漢文引用が多いからだろうか。4ページしかないようだし。 竜生九子は明代に突然現れる 文筆家による創作・捏造じゃね? 発祥伝説…

竜生九子???

タイトルどおり。竜は九子を生むという。Wikipediaにも項目がある。私は荒俣宏の『怪物の友』で知り、後に『和漢三才図会』にあることも知った。しかし九子の説明がへんなのである。動物の説明というよりは、むしろ建築や美術などにつく装飾品の説明のような…

ヤマラノオロチ

こんなAAあったのか /~ヽ , ////// ┌――┐ ,,-、-、 ( _,ノノ ////// || ̄ ̄ || ( ゙ヽ, / ::::/ //////// || や ,|| ,r-ー‐、 _ノ_/ #'゙l__ ,,,,,__///////// || ま || (_゙ ノノ~~ ̄# ;;~ ̄ ̄::::/~~ //// || ら || ゙ー―"ー…

竜の骨だと思っていたら本当に恐竜の骨だった@中国

漢方薬「龍の骨」、実は恐竜の化石と判明 中国中国河南省の住民が、数十年以上にわたって「龍の骨」として漢方薬などに利用していたものが、実は恐竜の化石であることが判明した。化石の発掘にあたる科学者が4日、発表した。 ドラゴンスープ? 中国河南省の…

muirdris

James MacKillopのOxford Dictionary of Celtic Mythology, s.v. 'Fergus mac Léti' (pp. 215-16)より。資料は『フェルグス・マク・レーティのサガ』Echtra Fergusa maic Leite。7〜8世紀の古期のものと13世紀の滑稽譚風の2つのヴァージョンがある。物語の要…

muirdris 2

muirdrisってムルドリスのほうがいいのか?Old-Irish spelling and pronunciationによるとmuirは[mur]ムルと発音するらしいので。でも日本語の響きとしてはムールドリスのほうがいいよなあ。